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人事アセスメントとは

(1)人事アセスメントの「定義」

●事前に対象となる人材の能力や資質を客観的に評価すること

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「人事アセスメント」とは、企業や組織において人が保有する能力や資質を、各種テストやグループ演習、討議、面接、インタビューなどによって、客観的に評価することである。企業において人は重要な財産であり、良い人材を獲得し育て上げれば、企業に多くの貢献をもたらすことになる。それには対象となる人材が、自社の求める人材であるかどうかを見極めなくてはならない。そのために行うのが、人事アセスメントである。そして、人事アセスメントの代表的な手法として、「適性検査」がある。

一方、従来から行われてきた「人事評価」は、やや趣きが異なる。基本的に、業務の成果・成績などを踏まえた、直属の上司による主観的な評価が中心となり、どうしても好き嫌いや相性など、感情が入ってしまう傾向が否めない。さらに、組織には仕事内容の異なる部門が複数存在する。例えば、営業部門と管理部門の社員の人事評価を、同じ土俵の上で比較することは難しい。また、評価される側にとっても、その基準が部門間で分かりにくいという問題がある。しかし人事アセスメントを導入して公平・公正で客観的な評価を推し進めれば、評価する側の人事部や上司、評価される側の社員も、その結果を冷静に納得して受け止めることができる。

(2)人事アセスメントの「領域」

●「採用選考」以外にも、幅広く活用される領域

人の持つ能力や資質を客観的に評価する人事アセスメントは、「採用選考」以外にも、「配置・異動」「昇進・昇格」「能力開発」「人材発掘」など、人事業務における幅広い領域で活用される。

【人事アセスメントの活用が期待される領域】
採用選考 採用(選考)の場面では、面接では好印象だったのに入社したら印象が違ったり、入社したけれど自分のイメージとは違うと早期退職してしまったりするなど、ミスマッチが原因で起きる問題が多い。採用試験に人事アセスメントを用いることによって、このようなミスマッチを抑えることができる。
配置・異動 本人の適性は、自分自身でもよく分かっていないことがある。本人もあまり意識することのない「思い込み」があるからだ。この点に関しては、職場の上司や配置・異動の権限を持つ人事部門においても同様である。人事アセスメントを活用することで本人の強みや意向を的確に把握し、適材適所の配置・異動を実現することができる。 昇進・昇格 営業成績が良いからといって、管理職となった時に優れた管理者になれるとは限らない。営業成績や職務経験、直属の上司による人事評価に加えて、人事アセスメントを導入することにより、客観的に管理職に向いているか、必要な管理能力があるかどうかを判断できる。
昇進・昇格 営業成績が良いからといって、管理職となった時に優れた管理者になれるとは限らない。営業成績や職務経験、直属の上司による人事評価に加えて、人事アセスメントを導入することにより、客観的に管理職に向いているか、必要な管理能力があるかどうかを判断できる。
能力開発 人事アセスメントの結果によって、本人の適性や強み・弱みをさまざまな角度から把握することができる。また、その結果を利用して配置・異動や研修などを行うことで、本人の能力開発につなげていくことができる。
人材発掘 新規プロジェクトなどで、誰がプロジェクトマネジャーにふさわしいか判断に迷う場合、人事アセスメントを活用することによって、管理職志向のあまり高くない技術職なども含めた社員の中から、適性のある人材を発掘することができる。

(3)なぜ、いま人事アセスメントなのか

●多様な個人を活かすために、一人ひとりの能力・適性を把握する

近年、グローバル化やM&A、技術革新などにより、企業を取り巻く環境は大きく変化し、市場や技術変化のスピードが高まっている。新たな変化に柔軟に対応していくためには、従来のように同じタイプの考え・指向や能力を持った同質的な個人の集団(組織)を作るのではなく、モノの見方や保有する術が異なった多様な個人を集め、束ねていくことが求められる。一人ひとりが自律し、創造的な思考・行動の取れる組織がこれからの目指すべきモデルであり、個々のタレント性を生かすマネジメントが重要視されるようになってきているのだ。さらに、人材の調達方法が多様化したこともあり、一人ひとりの能力や資質を的確に把握し、活用する人事アセスメントが、より注目されるようになった。

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企画・編集:『日本の人事部』編集部

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